【オゾン療法】オゾンが私たちの身体に入った時にどんな事が起こるの?
オゾン療法についての連載2回目の今回は、オゾンが私たちの身体に入った時にどんな事が起こるのか?と言う内容です。

私たち生物は日々ストレスを受けています。
ストレスなんてないぜ!と言う生物はいません。気温の変化や空気中のほこり、紫外線だって、身体にとっては全てストレスですから。
さらに極端な事を言えば、加齢で変化した自分自身の細胞だってストレスです。
ストレスを受けると体内では、細胞を酸化する物質(活性酸素種:ROS)が作られるのですが、ROSによって細胞が酸化され過ぎる(酸化ストレスが大きすぎる)と病気になってしまいます。そのため、通常私たちの身体の中では、酸化ストレスを抑えるための機能も備わっていて、ある程度は病気にならないしくみができています。
ややこしいのですが、こんな感じ。
ストレス→酸化物質の産生→異物は酸化されて排除される
↓
抗酸化酵素類の合成→正常な細胞は守られる
このしくみがきちんと働けば身体は健康を保てるはずです。
しかしながら、ストレスが大きすぎるとROSを取り除くための抗酸化酵素が足りなくなります。また年齢とともに抗酸化酵素を合成する力が衰えるため、加齢とともに細胞の酸化が必要以上に起こります。
ROSや酸化ストレスは、動脈硬化症、高血圧症、糖尿病、慢性腎疾患、慢性肝炎、がん、神経変性疾患などを引き起こしたり、悪化させたりすることが知られています。
そこで出番になるのがオゾンです。なぜなら「オゾンは抗酸化作用を強化する」からです。
でも、オゾンはとても強力な酸化作用を持ち、私たちの身体に入った際に起こる最も重要な作用のひとつは抗酸化ではなく「酸化」なのです。
え、酸化なの?よくないじゃん、
と思うのはまだ早いです。
適切な濃度のオゾンが体内に入ると、身体の中では酸化ストレスがゆるやかに起こり、その情報が伝達されて抗酸化酵素類の合成が促進されると考えられます。
はい、まとめです。
- ストレスを受けるとROSが産生される。そして細胞が酸化ストレスを受ける。
- ストレスが大きくない時や、健康で身体の機能がきちんと働いている時には、抗酸化酵素が上手に働いてROSが除去され酸化ストレスがなくなる。
- ストレスが大きいと抗酸化酵素が足りない。
- 年齢とともに、酵素の産生能も衰えてしまう。
- 十分な栄養が取れていない場合や、病気で身体が弱っている時にも酵素の産生能は低くなっている。
このような時にオゾンを適切に使うと、自身の抗酸化能が高まり、酸化ストレスが解消される。
オゾンによる細胞の「抗酸化能の強化」、理解頂けたでしょうか。
オゾンには他にも、抗炎症作用、免疫系の穏やかな活性化そして血液循環の改善と言った作用が期待できます。病気になってしまった際にも、アンチエイジング、健康維持にもオゾンを上手に使う事ができるといいですね。
オゾン療法は通常の治療や処置と併用が可能です。気になる方はお気軽にご相談下さい。
参考:獣医療にオゾンを活かす 監修 鷲巣誠・清水無空 ファームプレス