「塗る漢方」や「メディカルアロマ」を使った治療を行っている朝井ですが、実は人工であっても天然であっても、種類や量によっては香料で体調が悪くなるのです。

初発はかれこれ３０年ほど前。ミント系の香料の入ったガムや飴を食べるとその後ずっと喉の辺りに何とも言えない不快感がありました。でもまだ食べられましたし、どちらかというとジャンクなものや駄菓子は大好きでした。
ところがその後イチゴをはじめとしたベリー系、柑橘系、コーラやポカリスエット、アクエリアスなどにも気持ち悪さが出てきて、バニラっぽいものまでたどり着き、さらにはオーガニック栽培されたというカモミールでもダメでした。

どんな症状かというと、
肩から顔のこわばり、頭痛、喉の不快感、気持ち悪さ、香料の分子が粘膜に付いている感覚、これらが翌日か翌々日まで続きます。

これは食べ物だけではありません。
ガソリンスタンドに行った後に気持ち悪くなります。
化学繊維ばかり扱ういわゆる作業着を売っているお店・靴屋・百均などの化学の香りがするお店に入ったとたんに目がチカチカしたり頭痛がしたりします。
地下鉄でガムやハイチューなどの香りがするとき、柔軟剤の香りがするときにも肩から喉、顔にかけてこわばります。

そのため最近の私は

・一般的な歯磨き粉を使わない。
・香料の入った食べ物を口に入れない。
・無香料で安全性の高い洗剤や化粧品を使う。
・化学のにおいのするお店からはすぐに出る。
・地下鉄の中で柔軟剤のにおいのする人がいたら車両を変える。
・地下鉄の中で高校生たちが匂いの強いお菓子を食べだしたら車両を変える。

など、
「あっまずい！」と鼻や喉が感じるものや場所を、完全には難しいのですが出来る限り避ける努力をしています。

こんな私は獣医師なので、飼い主さんに伝えなければなりません。
もしかしたらワンちゃんや猫ちゃんも「目に見えない」症状があるかもしれませんよ。

「あっまずい！」と自分では表現できなくても、身体や細胞は少しずつ反応している事でしょう。ひどく不快な香りでなくても、心地よい香りや天然の香りでも、化学式で表せる化学物質をたくさん含んでいます。今すぐ症状が出ないけれど、原因不明のいわゆる特発性てんかんに繋がったり、肝不全や腎不全あるいは腫瘍ができてしまったり、そのような可能性も潜んでいます。

自分が大丈夫でもみんなが大丈夫ではないと思います。
ワンちゃんや猫ちゃんは自分では「あっまずい！」がわかりません。気づかない程度に体調がすぐれないかもしれません。

香りには鼻が慣れてしまうので、自分は匂っていなくても本当は香りをまき散らしている事もあります。無香料にしてみると自分の鼻も敏感になれます。

・部屋の中や衣類が必要以上に香っていませんか？
・ペット用のおやつも原材料も見ずに買っていませんか？「着色料・保存料無添加」を唱っている商品は多いのですが、香料には無頓着です。

どうかご自身のため、大切なペットのため香料にも敏感になってくださいね。